イベントレポート

Google中村全信氏トークイベント「YouTubeの今とこれから」。シークレットゲストも登場!

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buddyzでは2015年12月14日(月)、グーグル株式会社 ブランドソリューション エキスパートの中村全信さんをお招きしてトークセッションを開催しました。前半は、「CODE CONFERENCE TOKYO 2015」で中村さんが行ったセッションを元に、マーケティングにおけるオンライン動画の活用法についてお話いただき、後半はシークレットゲストとして某大手通信会社のデジタルマーケティング部長も登壇して、おふたりの対談に。今回は、そのダイジェストをお届けします。


 消費者の「インサイト」をとらえることが重要な出発点

Googleは消費者の生活の中で何らかの意図がはたらいている瞬間を「マイクロ・モーメント(Micro-Moments)」と定義しています。具体的には、I-want-to-do(したい)、I-want-to-know(知りたい)、I-want-to-go(行きたい)、I-want-to-buy(買いたい)という4つの瞬間です。
スマートフォン(スマホ)をはじめとするモバイル機器の普及の影響で、今、マイクロ・モーメントに大きな変化が起こっています。それは、消費者が「〜したい」と思った瞬間、手元ですぐに情報を検索・収集し、直ちにアクションにつなげることができるようになったという変化です。そして、この変化にどう対応すべきかというのが今日のお話の主旨です。

トピック1「インサイトの掌握」
定常的に消費者の行動と意識を把握

トピック2「戦略的なコンテンツの仕分け」
目的と用途に応じたコンテンツ制作

トピック3「コンテンツの活用法」

エンゲージメントモデルの構築

まずはトピック1「インサイトの掌握」について。これまでのブランドメッセージは、たくさんある伝えたいことを削ぎ落として削ぎ落とした末に一つに絞った強いメッセージをマスメディアを通じて伝える手法が一般的でしたが、受け手は常に広告を集中して見ている訳ではない上に、興味のないものは無意識にスルーしているのが今の状況です。

ゆえに、まずはブランドメッセージそのものを認識していただき、さらにその先の興味関心を抱いていただくためには、消費者の日常生活をしっかり把握し、それをメッセージ開発に活かす必要があります。つまり、彼らがどういうものを信じて生活していて、何を見聞きしてアクションしているのか、どういうきっかけを与えられればブランドメッセージを好意的に受けとってくれるのか、そのようなインサイト(本音)を考えることがすべての出発点になります。

生活者のインサイトに合わせた3つのコンテンツ「Hero、Hub、Help」

次にトピック2「戦略的なコンテンツの仕分け」について。
「ユーチューブ (YouTube)」が生まれて10年、私たちはその視聴動向についてさまざまな研究を行ってきました。どういう動画がどれだけ多く観られ、シェアされるのかということだけでなく、動画広告についてはどのように態度変容につながっているかということまでわかるようになりました。
その上で、オンライン動画をマーケティングに活かすためのストラテジーとして、最適なコンテンツを3つのカテゴリーに分類しました。
一つ目は、「Heroコンテンツ」。人間の普遍的な欲求を刺激し、何かを考え、行動を起こしたくなるきっかけを与え、誰かと共有したくなるようなコンテンツです。
二つ目は、「Hubコンテンツ」。これは、さまざまな興味関心を持つ個々の生活者がそのブランドを身近に感じることができる世界観や価値観を意識したメッセージを組み入れたもの、すなわちブランドとターゲットを結びつける役割(=Hub)を果たすコンテンツのことで、私は実は、多様化するメディア環境と細分化する生活者の興味関心や消費行動において効果的なマーケティングを実践していく上で、Hubコンテンツが最も重要な要素だと思っています。
三つ目は、「Helpコンテンツ」。YouTubeは、Googleに次いで世界で2番目に大きな検索
エンジンです。生活者は見たい動画を求めてさまざまな検索を行っています。検索とは、すなわち具体化したニーズの表れのこと。つまり、動画コンテンツを検索してきたターゲットに、その答えを導きだす助け (=Help) になるコンテンツを提供することがホットなニーズをとらえるためには重要なのです。(その後、Hero、Hub、Helpの動画コンテンツを活用した具体的な成功例を観ながら、それぞれの戦略についての解説が行われました)

情報の発信者が生活者と継続的な関係を築くことが重要

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最後に、トピック3「コンテンツの活用法」について。Hero、Hub、Help、それぞれのコンテンツをどう活用するかをわかりやすくまとめると、次のようになります。

Hero
新商品発売や大規模なイベント → 集中的に展開
Hub
ユーザーを引きつけるために定期的にプッシュ → シリーズで継続展開
Help
ユーザーのニーズを常に満たす → 定常的にアップデート

情報量が飛躍的に増えた現代、生活者が「何を見るか」、「いつ見るか」、「どこで見るか」を主体的に選べるようになりました。生活者が情報やコンテンツに強い興味と関心で受け入れる、つまり「エンゲージ」した後、その共感とともにより多くの生活者にソーシャルメディアなどで再発信することが当たり前になってきましたが、強固なエンゲージメントモデルを構築するには、情報の発信者が生活者と継続的な関係を築き、環境に応じてコンテンツを作り分け、より関連性の深い情報を届け続けていくことが重要です。

その後は、某大手通信会社のデジタルマーケティング部長との対談に。自社のデジタルを活用したコミュニケーションについて解説していただきました。終盤では、「ユーチューバーって、どう思います?」「いい動画って、どんな動画ですか?」、「マーケティングの真の目的とは?」といった、ぶっちゃけトークが飛び出す場面も。残念ながらその場だけのシークレットトークだったのでご紹介はできませんが、対談もまた大いに盛り、参加者の皆さまからも時折笑い声が聞こえるほど。時間があっと言う間に過ぎた、楽しい90分間でした。

CATEGORY:イベントレポート

DATE:2016-01-18

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