コラム

ネットを席巻する動画広告、なぜ急成長している?


動画広告は、いま拡大急成長を遂げているネット広告ジャンルの代表格です。これまでのネット広告は、サイトの容量やユーザーの視聴環境に制限されて、画像や文字によるものが主流を占めてきました。現実世界に例えれば、ポスターや折り込みチラシ、電車の中づり広告などと同じ、二次元的なスタイルの広告です。

こうした従来型のネット広告に取って代わろうとしているのが、動画広告です。テレビのCMと似た映像がネット上に流れていると考えると、分かりやすいでしょう。動画投稿サイトやSNSを日常的に利用している人なら、すっかりお馴染みになっているかも知れません。それらネット上で見られる宣伝映像が動画広告の代表例で、二次元的な画像や文字広告に対し、三次元的なスタイルと呼ぶことが出来ます。

この動画広告市場が拡大急成長を遂げていることは、様々なデータが物語っています。アメリカのある調査では、広告費用が唯一上昇している市場になっていますし、国内のスマホ動向予測では画像や文字広告の占めて来た割合を遠からず上回るとされています。


※出典元「サイバーエージェント調べ」

動画広告が成長している理由とは

なぜ動画広告が急成長しているかというと、第一にはスマホによる動画視聴環境の劇的な進化があげられるでしょう。スマホの通信環境が大幅に改善され、誰もが屋内屋外に関わらず高画質の動画を簡単に見られるようになりました。特に日本の通信環境は諸外国に比べても速度と容量の面で優れており、高質動画を配信できる通信インフラが整っています。

若者を中心としたテレビからスマホへの情報環境の変化もあり、ネット上に動画広告を出す意味合いが急速に高まっているのです。そこに加えて、これまで出遅れていた高齢者層へのスマホ需要の喚起が進み、スマホを使用する人口は今後さらに拡大すると見られています。スマホ環境の進化が動画広告の可能性と将来性を高め、急成長の呼び水となっているのは間違いないでしょう。

広告に資金を投じるスポンサー側にも、動画広告を利用するメリットがあります。
二次元的な画像や文字広告の場合、そこから先の波及効果を得るにはユーザーが広告をクリックする必要がありました。いかにしてクリックしてもらうかに二次元広告は苦心しているものの、画像広告をクリックして最終的に購入に至る確率は1000人にひとりと言われています。その点、動画広告なら映像が自然と流れ出すので、ユーザーへのインパクトは二次元よりはるかに強まります。送り出せる情報量も増え、波及効果は二次元広告と比較できない程大きくなるのです。

ネット動画のメリットとは

テレビCMも、映像の持つメリットという意味では同じです。ですが、ネット動画は商品やサービスが気になった時、その場ですぐに次のステップへユーザーが移動できる点が全く異なります。

例えば、新商品のお菓子の動画を見て気になったユーザーがいたとしましょう。見終えてすぐに口コミサイトやインフルエンサーのブログに進み、評判が良かったのでネットショッピングで購入するといった流れが、自宅にいながらにして完了するのです。この圧倒的なスピード感が、これまでの広告媒体に無い、動画広告の最大の売りになります。動画を作成する費用面は、二次元広告に比べると高くなるのは否めません。といっても、実際の動画投稿サイトで流れる広告映像は、最初の5秒間の間にユーザーがページを移動した場合、課金が発生しない仕組みになっています。分かりやすくいうと、広告に興味を持った人が動画を見てくれた時だけ広告費用が発生するのです。

テレビCMと比較してみましょう。テレビ局からCM放送枠を買う時、そのCMを視聴者が実際に見ているかどうかは金額に反映されません。スポンサーは、見られているか分からないまま放送枠を全て買い上げているのです。

一方、動画広告の場合は、確実に見てくれたユーザーに対してだけ費用が発生します。具体的には15秒か30秒のCM映像を見終えた人に対し、課金が発生する仕組みです。チラシやポスターも「見られているか分からないまま」広告を打っている点は、テレビCMと同じでしょう。動画広告にしか出来ないユーザーへのダイレクトなアプローチは、費用対効果を一足飛びに跳ね上げる可能性を秘め、スポンサーのメリットになっているのです。

おわりに

見てきたように、費用対効果が高く、エンドユーザーへ波及するスピードが圧倒的に早いといった特徴を持つ動画広告は、スマホの視聴環境の劇的な進化に支えられて、今後さらなる成長が見込まれています。すでにこれまでのテレビCM的な一方通行の情報伝達手段ではなく、HowTo動画や「買ってみた・使ってみた」動画でユーザーとコミュニケーションを計る新しいタイプの動画広告が現れてきました。

動画広告の今後の発展は、ネット世界全体と同様に未知数であり、可能性は無限に広がっていると考えられます。テレビ、新聞、雑誌などの既存のメディアを越えていくとも融合していくとも言われ、様々な見解がありながら、その将来性に注目が集まっています。


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CATEGORY:コラム

DATE:2018-02-24

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