コラム

広告業界の組織マネジメント管理の元となる「組織の7S」

企業の管理職が、組織の財産や業務に関するリスクなどを管理することを、組織マネジメントといいます。

管理対象となる資源には、「人材」「スキル」「共有価値」「スタイル」「戦略」「構造」「システム」の7つの要素が挙げられるでしょう。

7要素を会社で決めた目標へ到達させることが、組織マネジメントの目的です。

広告業界における組織マネジメントを考える時には、「人材」は現場スタッフや出演者、「スキル」はスタッフの持つ技術、「共有価値」は制作物に対するコンセプト、「スタイル」は現場や作品自体の雰囲気、「戦略」はメディア戦略や広告展開、「構造」はクリエイティブ管理、「システム」は特殊効果やそれに伴う専用機材などを指していると考えて良いでしょう。

組織マネジメントの管理者は、組織が抱える課題や問題点を改善することで、7要素が目標地点へ向かうように促します。あくまで集団全体に対してブラッシュアップを行い、押し上げるスタイルであり、特定のリーダーが集団を引き連れる「リーダーシップ」スタイルとは異なるでしょう。

組織の7S

7つの要素は、英語にしたときにイニシャルがSになることから「組織の7S」と呼ばれています。


人材=Staff」は、組織にとって最も重要な経営資源のひとつです。重要な経営資源とは、人、物、金のことを指します。組織は、同じ目標を持った人材が集まって成り立っているといっても良いでしょう。大切なことは一人ひとりが、目標意識を共有することです。意識付けのための施策は、組織マネジメントの大切な役割だと言えるでしょう。そのため人材の獲得や育成は、企業にとって最重要課題のひとつだといってもよいかもしれません。


スキル=Skill」は、企業で働く従業員が個々に備えている能力を指します。同時に会社全体が持つ力全体を指すでしょう。一般的には、技術力や販売力、マーケティング力や営業力などが挙げられます。

基本的には会社のスキルが高いほど、競合他社よりも優位な立場に立つことが可能です。そのため企業は、個人や組織としてのスキルを常に磨き、高めていく努力をしなければなりません。組織を活性化することは、会社の内外に向けて、良い意味での競争意識を植え付けることだといえるでしょう。競争意識は、企業や業界全体を活性化させるために必要な考え方です。

また組織内のスキルを高めるためには、分業が良い効果を生み出すと考えられています。営業部門は営業スキルを、生産部門は生産スキルを高めていく努力をすることが、組織全体を活性化させるポイントとなるのです。


共有価値=Shared Value」は、企業が掲げる共通の価値観や目標、企業理念などを指します。組織マネジメントを進める上で根源となる考え方であり、「組織の7S」を展開する際の中心的な要素となるでしょう。組織の人材は、共有価値を持って業務に取り組むことが理想だと考えられています。


スタイル=Style」は、会社の立場や雰囲気のことです。抽象的で漠然としていると考えられがちですが、経営スタイルや実際の業務フロー、社風などに関係している重要な要素だといえます。スタイルは組織の内部に影響することが多く、他社と比較することは難しいかもしれません。しかし実際に働くスタッフにとっては、とても重要な要素だといえるでしょう。そのため組織マネジメントの管理者が、人材を育てるプログラムを組む時には、スタイルも重要視する必要があります。


戦略=Strategy」は、競業他社よりも優位に立つために取り組む事業戦略のことを指します。企業は、その業界における平均以上の利益率をキープすることができれば、競争力があるとみなされるでしょう。組織マネジメントの管理者は、常に戦略を更新していくことで、競争力を高い位置で保つようにしているのです。

戦略を効果的に組むためには、人材やスキル、スタイルといった「組織の7S」の要素を駆使しなければなりません。また企業全体で戦略を組むこともありますが、部門などによって異なった戦略を展開することもあるでしょう。


構造=Structure」は、企業の組織構造のことです。集団がベストな働きをするためには、組織構造を最適化する必要があります。たとえ優秀な人材が揃っていたとしても、構造が整っていなければ、宝の持ち腐れとなってしまうでしょう。
実際の構造は、縦割りや横割りが入り組んだ形です。上司と部下の関係や、営業部や制作部など部署間の関係などが挙げられるでしょう。ここでも「人材」が重要なキーポイントです。


システム=System」は企業がスムーズに活動するために整える制度のこと。システムの種類はさまざまであり、製品管理や顧客管理、人材や各種情報を管理するシステムなどが挙げられるでしょう。システムによっては、IT技術の発達とともに進化しているケースも多いといえます。クラウド化やAI技術の発達、ロボット産業の発達は、企業におけるシステムの発展につながるのです。システムの発展は、コストカットや人材の育成に直結するため、重要な要素だと考えられています。

管理者に求められる能力とは?

上記のような「組織の7S」を改善することで、企業の発展を目指すのが組織マネジメントです。組織マネジメントの管理者にはどのような能力が求められるのでしょうか。

まず必要なのがコミュニケーション能力です。組織マネジメントの管理者は、企業内のあらゆる垣根を横断して人と関わることになります。関わる対象は、末端の従業員から企業のトップである経営者まで、ほぼ全ての人と言って良いでしょう。そのため高度なコミュニケーション能力が必要となるのです。

ポイントとなるのは生の声を正確に吸い上げるということ。現場サイドと経営サイドの声を聞き、適切な目標設定をするように促すことが重要です。

進捗管理の能力も大切だといえるでしょう。企業が活動するには目標設定が必要です。目標は常にブラッシュアップされていくものであるため、進捗を管理する能力が必要となるでしょう。また目標を達成するためには適した人材が必要です。そのため適材適所となるようにマネジメントする必要がでてきます。

企業における目標設定と人材マネジメントは、更新が頻繁に行われるため、その都度、スタッフに対する意識の植え付けが必要です。組織マネジメントの管理者は、その進捗管理も担うことになるでしょう。

支える力や行動力が、マネジメント管理者には必要です。組織マネジメントの考え方は、数少ないリーダーが組織全体を引っ張る「リーダーシップ」とは異なります。「組織全体を目標に向けて支援する」という考え方がベースにあるのです。そのため管理者には、企業やそこで働く人材をサポートしていく姿勢が求められます。

広告業界の組織マネジメントの管理者は、ブランド管理や商標管理、各種制作物のデザインクオリティの管理や権利関係の管理も求められるでしょう。広告・デジタルマーケティングの業界では、分野が細分化される傾向があるため、ジャンルによって求められる管理能力が異なるかもしれません。

近年、インターネットの発達やビジネスの国際化が進む中、企業や組織自体も複雑化する傾向があります。広告やデジタルマーケティング業界は特に、時代の最先端を担う特性があるため、より複雑な構造となっていくでしょう。

そのような状況では、組織マネジメントの管理が、より重要視されていくものです。それぞれの特性に応じたマネジメントが求められるでしょう。ビジネスオーナーや管理職はもちろん、組織のマネジメントを担う立場にいる人は、改めて学んでみてはいかがでしょうか。

 

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CATEGORY:コラム

DATE:2018-09-28

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